17年ぶりに買い替えた車をマツダのCX-3にした理由
17年ぶりに車を変えました。トヨタのウィッシュからマツダのCX-3に!
納車から3ヶ月経ち、5,000km走った感想や燃費、使い勝手などレビューや「マツダ地獄」「マツダスパイラル」と揶揄されたマツダの現在と実際の値引きなどについて紹介します。
1 マツダの車を選んだ理由
17年間乗っていたウィッシュは、使い勝手も良く、特に不満もなかったので買い替える理由がなかった(お金がなかった言い訳かも)。それがとうとうエアコンが月に数回、作動しなかったり、スタットレス用のアルミホイールが痛んできたりしたので、エアコンが完全に壊れる日に備えて車を探してみることにしたのが2019年の正月。
一応、検討するにあたって
・現金一括で買える価格(予算は200万円)
・スキーに行ける車
・基本的に嫁と二人なので小さめの車
・マニュアル車
を条件に各メーカーのホームページで車を探してみた。
CX-3
C-HR
VEZEL
JUKE
XV
価格
216万円
236万円
211万円
201万円
220万円
全長
全幅
全高
4.27m
1.76m
1.55m
4.39m
1.79m
1.55m
4.33m
1.77m
1.60m
4.13m
1.76m
1.56m
4.46m
1.80m
1.55m
排気量
2.0L
1.2Lターボ
1.5L
1.5L
1.6L
出力kW(PS)/rpm
トルクN・m(kgf)/rpm
110(150)
195(19.9)
85(116)
185(18.9)
96(131)
155(15.8)
84(114)
150(15.3)
85(115)
148(15.1)
トヨタ、日産、ホンダとホームページを巡回して、オートパイロットやアシストブレーキなど運転手の負担を軽減する機能やエコや燃費を前面に押し出した車ばかりで、いまいちパッとしない。そもそも、オートマの設定のみでミッション車がない。
そうだ、ジムニー・・・・・。
嫁が好みではないとあっさり却下。
見つからないもんだと思いながらマツダのホームページを見ると、マツダの割にスタイリッシュな車が目に入った。ミッションの設定もあるし、エンジンが2Lで150馬力・トルク20kgfならそこそこ走りそう。
免許を取った頃だから今から25年前、「マツダ地獄に陥る」とか「マツダスパイラルに嵌る」と言われていた印象しかないマツダだが、意外にマツダ車もありかも(長年のマツダユーザーさん ごめんなさい)
・現金一括で買える価格(予算は200万円)
・スキーに行ける車
・基本的に嫁と二人なので小さめの車
・マニュアル車
の条件に合うSUV車のCX-3に絞ったところで買い替えの検討は終了した。なぜなら、12月に車検を通したばかりだったし、単に正月休みで暇を持て余しやることがなかっただけだったのだ。
2 マツダのディーラーに立ち寄った結果
次に買い替えるならマツダのCX-3が有力候補と決まると、他人がどんな車に乗っているか全然興味がなかったのに、街中を走っている車が気になる気になる。
マツダのCX-3、CX-5がやたら目につくようになった。それでも車検まで1年以上あるし、ウィッシュのエアコンも壊れそうで壊れないので買い替える予定はない。
半年が過ぎようとした6月の休日、不意にマツダのCX-3の実車でも見に行くことを思い付き、嫁と買い物に出かけるついでに近所のディーラーに立ち寄ってみた。
店内のテーブルは満席で賑わっている。
思い付きで立ち寄ったので当然予約などしている訳でもない。
どのスタッフも声を掛けるのも憚るほど忙しそうなので、そのまま立ち去ろうとすると一人の男性が「いらっしゃいませ」と声を掛けて来た。
ネームプレートに目をやると「店長」と書いてあった。
世間話をしながらCX-3を見に来た旨を伝えると、「営業マンは全員接客中なので今は対応できないが、よかったら試乗だけでもしていきませんか?」とCX-3を準備してくれた。
「30分くらいで戻って来てください。マツダの車の良さを感じてもらえるはずです。」
そう言って店長は店内に戻っていった。
まだ名前すら名乗ってないのに・・・(笑)
CX-3を走らせると、ハンドル、アクセル、ブレーキと運転のフィーリングが予想以上に良かった。SUVにしては硬めの足回りは、マンホールの段差をコトっと乗り越える感じで安定感がある。何となくマツダの車はもっさいイメージがあったが、一瞬にして覆された。
発売したばっかりのMAZDA3にも試乗させてもらったが、やっぱりハンドルを握った感覚やアクセル・ブレーキのレスポンスは非常に良い車に仕上がっている感がある。乗り心地とハンドルの操作性は、CX-3よりいい気がした。
マニュアルの試乗車はロードスターなら準備できるとのことだったので、ロードスターのマニュアル車も試乗させてもらった。17年ぶりのマニュアル車に少々緊張したが、すぐにクラッチとシフト操作の感覚を思い出して、難なく運転できた。
オープンカーのロードスターを試乗しながら、ちょこちょことシフトを操作して自分の思い通りに車を走らせると、車を運転する楽しさを改めて実感して、ウィッシュのエアコンが壊れるか、次の車検が来たら買い替える予定が今すぐ買い替えてもいい気持ちになった。
試乗を終えてディーラーに戻ると、お客さんで賑わっていた店内が疎らになっていた。
先にも書いたが、マツダと言えば、「マツダ地獄」「マツダスパイラル」と揶揄されるほど大幅値引きをする販売方法をとっていた記憶があったので、現状は実際のところどうなの店長に聞いてみた。
「以前はそのようなビジネスモデルでしたが、今はブランド力を付けるために大幅値引きはしていません。CX-3はグレードにもよるが今だとMAX12万円です。」と
CX-3の最廉価クラスの車価格は、210万程度であることはリサーチ済み。これが予算200万にどの程度近付くのか「買う気はないが」と念を押した上で見積りを出してもらうことにした。
3 交渉で引き出したCX-3の値引き額
店長から手が空いた若手の営業マンを紹介してもらい見積り作成スタート。
・支払いは現金一括で下取りは17年落ちのウィッシュ
・SUV車の中でもコンパクトを売りにしているので車高も1550㍉とSUV車の中では低いので、ある程度エンジンの回転数を上げて軽快な走りを楽しめるガソリンのミッション車
・シートは布製(革製は滑るし、汗をかくとねちょ付くので苦手)
・必要以上の安全装置や運転サポートシステムは不要
・運転席の足元が狭く自分でETC本体を取り付けるにはスペースを確保するのに苦労しそうだったのでETC
・4000円のマップル派なのでカーナビは不要
・オーディオは社外品を付けるので不要
以上の要望を出したところ、営業マンが思わぬ返答
「マツダの車は、オーディオ変えれないです。。。」
ガビーーーん!
「ちなみにオーディオ付けると360度バックモニターも付いてきます。」
「更に48,600円でカーナビが付けれます。」
何だ、そのセット販売と思ったが、要するに
最廉価グレードの20Sの車体本体価格 2,127,600円
オーディオと360度バックモニター 75,600円
カーナビ用SDカード(3年分) 48,600円
ETCがセットアップ料込み 33,342円
ってことで、
オプション含めた車両価格が税込み 2,285,142円
予算オーバー分はカーナビとETCを後から抜けばいいかと思いながら
「ウィッシュの車検が1年半あるから、買い替える気はないけど今すぐ買い替えてもいいと思える見積りにしてね。」とお願いした。
営業マンが見積りを作りに席を外すと
「買い替える気ないんでしょ?」と嫁が言うので
「ロードスターを運転したらミッション車に乗りたくなったから見積りが良ければ買う」と答えるとすっごい呆れ顔になった。
なぜなら、嫁は普通車オートマ限定の免許。嫁用の車を買う経済的余裕はないので、限定解除する必要があるから。
「マジで自分勝手!」とご立腹の嫁の機嫌をなだめつつ、オプションのオーディオとカーナビをどうするか相談。結局、嫁の要望を尊重してバックモニターとカーナビは付けることにした。
営業マンが戻って来て「これが限界の数字です。」と提示した見積り金額は
車両価格 2,285,142円
諸費用 211,644円
合計 2,496,786円
値引き ‐176,786円
支払い合計 2,320,000円
値引きの -176,786円の中には下取り価格も含まれている。
っと、言っても17年落ち12万キロ乗ったウィッシュに値段が付く訳もなく、リサイクル料と自賠責の戻しを差し引いて考えれば値引きは15万円ぐらいか・・・悪くない。
買い替えることで価格交渉を開始
しかし、車両価格が228万の車。物には限度がある。
あーでもない、こーでもない、途中から店長も同席して侃侃諤諤、
最終的に230万円+パックdeメンテ(46700円相当)で交渉成立となった時には閉店時間を1時間過ぎてた。
196,786円 + パックde メンテ(46,700円相当) = 243,486円
当初予算の200万円を30万円もオーバーしてしまったが、安全装置の標準装備、原油価格の高騰、鋼材の値上がりなどを考えれば車両価格が高くなるのも致し方ないのかな・・・と思って自分を納得させた。
年間取引台数28万台の実績からオプションやアクセサリをプラス査定。最大手の強みは中間業者を挟まずマージンをカットできるので高価買取に反映。
5 CX-3の燃費や乗り心地その他良いところ、イマイチなところ
燃費について
カタログスペックでは市街地モード(WLTC-L)12.6km/ℓ、高速モード(WLTC-H)18.1km/ℓとなっているが、実際に走行しても同程度で街乗り13km/ℓ、高速18km/ℓ程度。もちろん、乗り方にもよりエンジンの回転数を高めでシフトアップして運転を楽しむと、燃費は1~2km/ℓは落ちる。(走行距離5000km。一般道と高速道路の割合はほぼ半々での実測値平均)
走行性能について
全長4.27mとSUVの中では短めのボディだが、ホイールベースは2.57mあり高速走行も安定している。低速・高速に係らずハンドル操作の反応もよく、FF車だがアンダーが出にくい印象。これがマツダのG-ベクトルコントロールによるものかは分からないけど、運転はとにかくしやすい。
車重1.25tに対して150馬力(110kW)、トルク19.9kgf/m(195N・m)あるので、高速の追い越しや斜度のきつい山道もストレスなく走る走る。
ボンネットが長いボディだが、運転席に座るとボンネットは落ち込んでおり全く見えない。自分は白線とボンネットの位置関係で走行車線中の位置を掴んでいたので、ボンネットが見えないので右に寄る傾向があったがすぐに修正できた。要は慣れである。
もともとバックモニターを見て車を後退する習慣がないので、嫁の要望で付けた360度バックモニターを見て後退するとハンドルが遅れるので見ない。ただ、後ろが目視で見にくいボディなので、最後の位置合わせはとっても便利。
最小回転半径が5.3mとこのクラスの車長にしては少し大きい気がするが、狭めの立体駐車場などでもほとんど気にならないレベル。
乗り心地について
変速時の車体の揺れや加速性能などは、間違いなくオートマ車の方が優れている。ミッション車を選んでいる時点で乗り心地は重要視していないが、それを差し引いても硬めの設定の足回りは路面の凹凸で跳ねる感じがある。自分的には安定したコーナリングが得られるので、硬めの足回りは気に入っている。初めて高速に乗った時、助手席に座っていた嫁が「跳ねる跳ねる」と驚いていたが、そんなの乗り心地は慣れてしまうもので、すぐに気にならなくなったようだ。
運転席の足元はペダルがあるので少々狭い感じがするが特に操作に支障はない。助手席はペダルがない分、足元が広くゆったりと座れる。しかし、両親を後部座席に乗せた時に、窮屈な車だとボヤいていた(笑)。
大人4人のロングドライブは適度に休息を取らないと後部座席の人は辛い気がする。
ちなみに、ゴルフバックは後部座席を片方倒さないとラゲッジスペースに詰めない。車内の手狭感はコンパクトSUVである以上致し方ないが、普段、嫁と2人なので全く問題ない。
内装その他について
マツダコネクトに関しては、オーディオが変えれないことから否定的な考えがあったが、使ってみると案外使い勝手がいい。新型カローラもコネクトを搭載したようなのでこれから各社コネクトが主流になるのかもしれない。
運転席と助手席の間のコンソールボックスは、サイドブレーキが電磁式になったためペットボトルが3本納まるスペースはある。ただ、クーラーの吹出口の形状から市販されているドリンクホルダーを取り付けることができないのが難点。特に自分はタバコを吸うので灰皿をコンソールボックスに置かざるを得なく、運転中に視線を落とすことになるのでドリンクホルダーが付けれないのはかなり不便。
ネットで探しまくった結果、ドリンクホルダーを取り付けれるように3Dプリンターでスペンサーを作成している人がいたのでその人から購入した。すごい人がいるもんだゎ。。。
CX-3ドリンクホルダーアタプター
※MC前とMC後で形状が異なるのでご注意ください。1個又は2個セットがあります。3Dプリンターで作成するため部材や色をいろいろ選ぶことができます。(僕が注文したのはナイロンのオレンジです。)
CX-3に乗り換えて3ヶ月経過した感想
最近の車のエンジンは排気量が小さく、馬力やトルクが低くなっているが、燃費は向上している。カタログスペックだけを見比べていると、貧弱なエンジンのような気がしてならないが、近年主流となっているダウンサイジングエンジンの特性と駆動系の技術向上によってそれなりの走りをするのは分かっている。その観点から見ると、マツダはダウンサイジングエンジンとは一線を画し、SkyActiveエンジンの開発にかけている。
ダウンサイジングエンジンは、街乗りで想定される常用回転数で最適なトルクを生み出すため、常用回転数から外れる運転をするとパワー不足が顕著に表れる特性がある。その点、従来サイズのSkyActiveエンジンは、回転数に応じて安定したエンジン出力が得られるので運転する楽しさを十分感じれる車に仕上がっていると思う。
コンパクトSUVであるが故に世帯向けとしては使い勝手が悪いかもしれないが、1人又は2人で乗る車としては価格や性能の面から非常に満足のいく車である。同スペックの他社メーカー車と単純に金額だけを比べると割高感があるが、運転サポートの類いは全グレードに標準装備となっているので購入するグレードによってはかなりお買い得なだと思う。
「脱・マツダ地獄」を掲げてブランド力向上に努めているようで、全体的に値引きは渋目。特に新型車の値引きはしないようだが、これは他のメーカーでもよく聞く話しだと思う。ひと昔前の大幅値引きはしないが、車種や時期によっては他のメーカーと同じようにある程度の交渉の余地はある。
車を買い替える予定ありトヨタ、日産、ホンダとメーカーにこだわりがない方は、マツダの車も試乗してみても決して時間の無駄にはならないことは断言できる。
いい車との出会いがありますように。。。
以上、マツダ CX-3のレビューでした。
この記事があなたのお役に立てたら幸いです。
またこの記事がお役に立てれたならhatena・Facebook・Twitterでシェアして頂けると励みになります。